Project Palm 2 読了!
先ほど、Project Palm 2を読み終えました。
私が最初にPalmを使い始めたのはWorkPad 30Jからでしたので、それ以前の、Palm日本語版が出るまでにこんなドラマがあったことを初めて知りました。
このProject Palm 2を読み進めながらずっと感じていたのは、登場人物の全てから、「何かを成し遂げたい」という熱い思いでした。山田さん始め、英語版Palmの日本語化やアプリ作成に携わった人たちからは、「この魅力的なPalmを何とか日本に広めたい!」という想いが、ロブ灰谷をはじめとした米国のPalmチームからは、「是非、第2の母国の日本にこのPalmを広めたい!」という想いが、そしてClie開発チームからは「ソニーが新しい文化を作り出す瞬間に立ち会いたい!」という想いが、ひしひしと伝わりました。その想いは、金儲けしたいとか、有名になりたいとか、そんな動機ではなく、もっと純粋な達成感と、個人的な興味と、奉仕の精神に依っているように感じました(そしてそれは、未だにPalmコミュニティー全体を包んでいるように思います)。
今現在、PalmOSはレガシーとなり、その役割をAppleのiPhoneに譲ったように思います。正直、私もiPhoneにかなり興味があるのは事実です。ですが、どうも好きになれないのが、AppleがiPhoneを使って金儲けをしようとしている臭いがどうしてもしてしまうからなのです。Appleがユーザーをコントロールしようとしている臭いがするからなのです。翻ってPalmは、その会社規模が小さかったことがあるのでしょうが、ユーザーがPalmをよってたかって盛り上げていく、ユーザーがPalmを作り上げていく、そんな臭いがすることに、改めて気づかされます。そしてそれは今となっては古き良き時代だったのでしょうが、それでも、そんなコミュニティーの片隅に参加できたことが本当にうれしく思えます。
願わくば、こんな熱い想いに支えられた何かが、金儲けとか名声とかを越えた純粋な想いに支えられた何かが、また世の中に出てきますように!そして願わくば、その輪の中に自分も参加できますように!
機長さん、わくわくするストーリーを、どうもありがとうございました。
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